ある日ふとフローリングや木製の家具の足元を見ると小麦粉のような細かい粉が盛り上がっているのを見つけたことはないでしょうか。「どこかから砂が入ってきたのかな」と掃除機で吸い取っても数日後にはまた同じ場所に同じような粉が積もっている。もしそんな現象が起きているならそれは単なる汚れではなく家の木材を食い荒らす「キクイムシ」の仕業である可能性が極めて高いです。この粉は「木くず」や「フラス」と呼ばれキクイムシの幼虫が木材の内部を食べ進んだ後に排泄した糞と削りかすが混ざったものです。つまりこの粉があるということはその真上の木材内部で今まさに害虫が活動中であるという動かぬ証拠なのです。キクイムシの被害はシロアリほど有名ではありませんが住宅にとっては深刻な問題を引き起こします。特に近年増えている高気密住宅や輸入家具の普及に伴い被害報告が増加傾向にあります。彼らが好むのはラワン材やナラ材などの広葉樹でフローリングや壁の合板、タンス、ベッドのフレームなどが狙われます。直径1ミリから2ミリ程度の小さな穴(脱出孔)が粉の近くに見つかれば犯人は間違いなくキクイムシです。この穴は成虫になったキクイムシが外の世界へ飛び立つために開けたもので春から夏にかけての時期によく見られます。恐ろしいのは発見された時には既に内部で長期間にわたり食害が進行しているケースが多いことです。幼虫期間は約10ヶ月にも及びその間ひたすら木を食べ続けスカスカにしてしまいます。放置すれば床が抜けたり家具が崩壊したりするだけでなく成虫が飛び出して別の場所に卵を産み被害が家中に拡大する恐れもあります。たかが粉と侮ってはいけません。それは家からのSOSサインであり見えない場所で進行している破壊活動の氷山の一角なのです。見つけたら即座に対策を講じなければ大切な住まいが蝕まれていくのを黙って見ていることと同じになってしまうのです。
フローリングに謎の粉!その正体はキクイムシかもしれません